日本語版

終の住処が決まりそうだ。。

 前期高齢者となって、シニアという言葉がついて回るようになった。

 コロナ禍では、若者より先に、ワクチン接種券が送られてきた。

 意識しようとしまいと、高齢者なんだと、実感した。

 『Old soldiers never die, they just fade away』(老兵は死なず、ただ消え去るのみ)

 マッカーサーの有名な言葉であるが、そんなものかな、なんて思う時もある。。

 家人が事務所の若手に、十分な指導をしてきたし、また若手の彼ら彼女らが、成長してきている過程を、

 我々は見続けてきた。

 我々は、そろそろ、fade away することも、許されるのでないか、と思っていた。

 なので、房総半島の古民家平屋で、ゆったりと過ごすつもりだったのだ。

 そこから話が、二転三転した。

 先づは、逗子に住む長女家族から、

「房総では、遠い。今後の事を考えて、自分達の近くに住んだほうがよくないか?」という提案だった。

 長女は、大抵、正論で推してくる。(反論する余地をつくってくれない。)

「三浦半島ね〜。湘南、サーファー。我々のイメージとは違うんだけど。。。」

「⚪︎⚪︎辺りなら、お父さんも好きな場所だとおもうけど」

 我々がのらりくらりしているうちに、彼女は91歳になる義理母を巻き込んだ。

 義理母が、長男夫婦にはいえない本音を、孫の長女に言い出したのだった。

 自分も、海風が吹く「老人ホームに、住んでみたい」と。

 これで、話は決まったようなものだった。

 義理母も神奈川に住み、長女家族からそんなに遠くないホームを希望しているらしい。ということが、

 分かったのだ。

 91歳の母の気持ちを邪険にできないし、我々だけが、房総にいても、仕方ないなという結論になった。

 

 事態がのらりくらりできる状況でなくなったのだ。

 

 来週は、ホームの人が義理母に問診にくる。家人も立ち会う。

 私としても、亡き義理父に、安心してもらうことに、安堵している。

 来週末は、神奈川県中郡の小さな町に出かけることになっている。

 不動産業者の方に案内してもらい、物件を見て回ることになった。

 静かな小さな町、その場所が、我々の終の住処になるなら、嬉しい。

 

 その土地に、何かを感じ、その土地が、私を引き寄せてくれるなら嬉しい。

 恋人に出会ったような気になる場所なら、。。

-日本語版