いつものように、事務所で仕事をこなしながら、疲れた頃に、少しだけ散歩に出かけることにしている。
恒例の花屋さんに、向かった。
花材を選び終えてから、(幸い、お客様は私だけだったので、)音楽や芝居の話になった。
花屋さんは、トロンボーン奏者であるから、芸術の話などして楽しい時間を過ごせる相手だ。
私が、「小冊子「ぴあ」が廃刊になったことが、とても、寂しいんだけどね。」と話すと、
「僕も同じ。創刊号から知っていて、「ぴあ」見て、どのコンサートに行こうかな?
とか、どんな芝居を観に行こうかと決めていたものだよ。。」と、懐かしげに話されていた。
(それは、正しく私にとっても同じことだった。。)
「ぴあ」を手にしては、赤鉛筆をとりだして、週末には、この映画館でこの映画をみよう。
こんな芝居が上演されているんだ、赤丸をつけなきゃ。。
「ぴあ」からでていた、「青いぽけっとぴあ」を大切にしていた頃を思い出した。
名前もまだ、それほど知られていない、若い青年たち。彼ら彼女らの演じる芝居が、作品として
どうだったかと、問われれば、返答に困るものもあった。
だが、彼らの若いエネルギー、熱気が芝居小屋には、溢れていた。
脚繁く、通った映画館、小劇場、いまもあるのだろうか?
下北沢の本多劇場、恵比寿のテアトルエコー、渋谷ジャンジャン、
テアトルエコーでは、座布団にすわって芝居を観て、芝居の合間には、
あんぱんのような、アイスクリームが配られた。
あんな芝居小屋は、もう存在しないのかもしれないな。
「ぴあ」の廃刊と同じように、芝居小屋も形をかえていったのだろうな、、、。