日本語版

帽子にまつわる話。

朝から、事務所で仕事をしていて、今帰宅したところだ。

 明日も、事務所へ行って、書類の作成をしたい。

 明日は、時間を作って、家人の帽子を直してもらいに、銀座の店へ行く時間もつくらないと、、。

 本人がとても大切に使っていた、帽子が、私の持ち物のせいで、形が崩れていまったのだ。。

 本人が、だいぶ、悲しんでいるようなので、30年来の付き合いの、銀座の帽子屋さんに、行き、

 直してもらう予定だ。

 そして、「帽子」のことで、思い出した話がある。

 3年ほど前だろうか、事務所の若手に、送別品を選びに、銀座M店へ出かけた時のことだ。

 その店の、1階は女性用スカーフ、帽子などが展示されてあった。

 若手には、どんなスカーフがいいかしら?と、真剣に選んでいた時だった。

 2−3メートル先から、シニアと見受けられる、外国人のご夫人が、私のそばへ、やってきた。

 

 ここから先の会話はすべて、英語です。

 「あなたは、とっても、可愛らしい人ね。そして、そのお帽子がとてもお似合いだわ!」

 「あー、ありがとうございます。可愛らしいと言われることは、あまりありませんが、

  帽子を褒められて、嬉しいです」と返答したわけです。

 「あら、あなたがもっている、バックには、馬が皮で貼り付けられているのね。

  馬がお好きなの?」

 「えー、そこそこ、好きですが。。。」

 「そうなのね、私はドイツから来ているの。娘が日本で生活しているから、日本に遊びに来たんだけれど、

  私の住む、村は、たくさんの馬がいるのよ。バーデンバーデンって、知っていますか?」

 「はい、保養地としても、有名ですね。」

 

  「ここに、私のメールアドレス、娘のメールアドレスをお教えしますから、娘と連絡をとってみてくださいね。

   もし、気が向いたら、ドイツに遊びにいらしてね。」

 

  というような、会話をして別れた。

 

 その後、私は、スペイン、ポルトガルという旅にでてしまった。

 そして、すっかり、バーデンバーデンのご夫人のことは忘れていたのだ。

 ところが、その旅行中に、娘という人から、メールが送信されてきた。

 

 「母がたいへん、あなたを気に入ったようです。日本にもどられましたら、是非、あいましょう!」というメールだった。

  銀座であったご夫人、そのお嬢さんが、今度は、私が日本に戻ったら、あいましょう。ということだった。

  ドイツ人て、こんなに、積極的で、開放的だったかな?

  私の知る、ドイツ人たちを思い出してしまった。

  帰国後、お嬢さんと都内で待ちあせてして、昼食をともにした。

  彼女から、様々な話をお聞きした。トップにいる、苦悩があった。

  ドイツ人でありながら、シャ⚪︎⚪︎の高い地位に着いておられる方だった。

  あまりに、忙しい日々なので、母の面倒も、みてあげられない。だから、今回は、母が日本に遊びに来たそうだ。

 「もし、よかったら、あなたが、馬に乗りながら、母と遊んでもらえると、嬉しい」と、言われた。

 「そうね、ドイツの馬か。行ってもいいかな。」こんな会話をした覚えがある。

  その後、お嬢さんとは、数回、メールでやり取りをしている。

  しかし、その後、コロナが世界の状況をいっぺんしてしまった。

  私は海外には、出られない数年が続いた。

  

  「帽子」が、とりもった縁の、ドイツのご夫人、元気になさっているだろうか?

   ふと、そんなことを思い出してみた。。。

   もし、お元気なら、いつか、バーデンバーデンを訪ねてみようか。。。

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